東京学芸大学連合学校教育学研究科(博士課程)では,7月3日(日)に本研究科主催の「2022年度(第6回)広域科学教育学会大会」を以下の要領でオンライン開催します。本大会は,連合学校教育学研究科(博士課程)の教員や学生が互いの研究を学ぶことを通じて,本研究科が掲げる理念である「広域科学教育学」の発展を目指すものです。また,本研究科学生・修了生等に広域科学教育学の研究に触れる機会を提供するとともに,学術上の交流をはかる目的もあります。参加費は無料で,オンライン開催につき気軽に参加可能です。参加ご希望の方は【6月29日(水)】までに,以下のフォームよりお申し込み下さい。多数のご参加,お待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。

【日 時】: 2022年7月3日(日)10:30~16:40
【場 所】: オンライン開催(Zoom,Gather使用)
【参加費】: 無料
【申 込】:(第6回)広域科学教育学会大会 参加申し込みフォーム
(6月29日締切)
【お問合せ先】 東京学芸大学大学院課博士課程係 rengou@u-gakugei.ac.jp

【内 容】
1.講演 「広域科学教育学のフロンティアⅠ」(10時40分 ~ 11時50分)「健康で安全な食を目指した新規食品加工法・検査方法の開発」  上野 茂昭(生活・技術系教育講座,埼玉大学・准教授)————————————————————————————- 人類は古くから火を用いて食品を調理加工してきた。加熱調理は,澱粉やたんぱく質からなる細胞組織の軟化,揮発性成分の放出,微生物の殺菌などの効果がある。加熱以外で同様の効果が期待できるのは,数千気圧の超高圧力の利用である。1987年に京都大学の林力丸博士が高圧力を食品加工に利用することを提案した。高圧食品加工では,加熱による揮発性成分の放出,色相や食味の劣化などを抑制可能であるため,健康志向の高い欧米および中国では高圧利用食品の市場が拡大している。我々の研究グループでは,様々な食品(米,大豆,大麦,タマネギ,カブ等)に超高圧を適用し,成分や機能性の変化について研究してきた。そのなかで,高圧力により健康機能や成分が増強された例を紹介する。  また,誘電特性を用いた食品の検査方法の開発事例について紹介する。————————————————————————————-2.ポスター発表(13時00分 ~ 15時00分) 教員・在学生・修了生から14件 ※オンラインビデオ通話スペース「Gather」を使い,対面でのポスター発表に近い状況で行います。3.講演 「広域科学教育学のフロンティアⅡ」(15時10分 ~ 16時20分)「学校教育のデジタル化に伴う教育実践研究の変化」  高橋 純(教育方法論講座,東京学芸大学・教授)————————————————————————————- GIGAスクール構想と一連の施策は,授業のみならず校務等も含めた学校教育全体のデジタル化をもたらしている。特に,GIGAスクール構想の標準環境として整備された汎用のクラウドサービスの影響が大きい。例えば,非同期・分散かつ協働という一見矛盾する活動を,よいバランスで実現できる。特に前者は個に応じた学びを支え,後者は協働的な学びを支え,校務においても同様で,働き方に柔軟さをもたしている。従来の「情報」共有が拡張し,「活動」共有に進化したようである。 これらにより授業では,一斉指導といった単線型から,子供それぞれが学習目標を持った複線型へ変化し始めている。また,その際の学習形態も,教師の指示で子供たちが同時に話し合ったりする一斉協働から,子供が必要に応じて協働を行う形態に変化したりしている。基礎的な知識の習得には,動画教材やAIドリルも多用され始めている。従来の授業や学習法と異なることから,新たな枠組みでの研究方法や成果が求められることになる。————————————————————————————-

「第6回広域科学教育学会大会」案内チラシ(PDF)はこちらから

一般トピックス